抵当権に関する解答
【問9】 抵当権に関する以下の事例につき判例の趣旨に照らし正誤を答えなさい。
AはB所有の甲不動産につき抵当権を有していたところ、第三者たるCが甲不動産を不法に占有した。
この場合であっても、Aは甲土地につき抵当権しか有していないので、不法占有者たるCに対し何らの請求もすることができない。
【正解】×
【解説】 最大判平成11年11月24日の判例によると「第三者が抵当不動産を不法占有することにより、抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ、抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権に基づく妨害排除請求として、抵当権者が右状態の排除を求めることが許される」としている。
したがって本記述は何らの請求もすることができないとしている点で誤り。